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03 倉石聡一郎宅 千曲市稲荷山重要伝統的建造物

政治家倉石忠雄(1900~86)の生家。当時のモデルハウスといわれている。
弘化4年(1847)の善光寺地震で倒壊・焼失した家の再建のため、善光寺の建物を見習って、近所の職人が寄り集まり建てたモデルハウスといわれている。耐震、耐火を中心のコンセプトとしたといわれており、稲荷山町では第一号としてつくられたといわれている。

みどころ(私感)
卯建(うだつ)にはいくつかの種類がある。本屋根の上にまで突出した「本うだつ」、二階の軒下に張だした袖壁の「袖うだつ」。この建物は袖うだつが見ることができる。また軒裏は漆喰で塗られており、二階の雨戸も防火性能(漆喰?)を有したものと思われる。
1階の下屋部分は半分を室内に取り込んだ土間空間、半分を玄関入口の外部空間とにとしており、木製建具と軒下空間のバランスが美しく、かつての営みを想像できる外観は力強さを感じる。

参考文献:稲荷山 伝統的建造物保存対策調査報告書 千曲市文化財センター 

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